ANAのSFCを持っている人が、ほとんど飛行機に乗らずにスカイチームの上級会員資格まで手に入れられる。
そんな面白いステータスマッチが、2026年7月現在、日本在住者向けに2つ用意されています。
ひとつは、エールフランスとKLMの「Flying Blue(フライングブルー)」。もうひとつは、ベトナム航空の「Lotusmiles(ロータスマイル)」です。
特に注目したいのがFlying Blueです。公式の対応表では、ANAスーパーフライヤーズ会員はFlying Blue Platinumへの申請対象ですが、希望すれば一段下のGoldも選べます。
最初の12か月だけを比べれば、Flying Blue GoldもSkyTeam Elite Plus(スカイチームエリートプラス)に相当するため、ラウンジやSkyPriorityが目的なら299米ドル(約47,840円)のGoldで十分です。ただし、Platinumには見逃せない利点があります。
ステータス維持に必要なXP(Experience Points)へ届かなかった場合も、一気に一般会員へ戻るのではなく、PlatinumからGoldへ1段階だけ降格します。GoldもElite Plusなので、通常ルールが適用されれば2年目もラウンジ特典を維持できます。
ベトナム航空では、SFCからLotusmiles Platinumへ359米ドル(約57,440円)で申請できます。こちらもSkyTeam Elite Plusとなり、承認後の資格は12か月有効です。
つまり、ANAの永久資格として知られるSFCを入口に、少なくとも1年間はSkyTeamの最上位アライアンス資格を追加できます。
さらにFlying Blue Platinumを選べば、1年目はPlatinum、2年目はGoldとして、原則約2年間にわたりElite Plusを持てる可能性があります。
ただし、誰にでも無条件で付与されるわけではありません。申請は承認制で、同じキャンペーンを何度も利用することもできません。
この記事では、2つのステータスマッチの料金、得られる資格、ラウンジ特典、資格終了後の扱い、どちらを選ぶべきか、申請前の注意点まで整理します。
本記事では、1ドル(USD)=160円で換算しています。為替レートは順次変動いたしますのでご注意ください。
結論|1年ならGold、2年目もラウンジを使うならPlatinum

最初に結論をまとめると、ANA SFC会員がSkyTeam便のラウンジ利用や優先サービスを1年間だけ使うなら、Flying Blue Goldが最も費用を抑えやすい選択肢です。
| 申請先 | SFCから狙える資格 | 料金 | 有効期間 | SkyTeam資格 |
|---|---|---|---|---|
| Flying Blue | Gold | 299米ドル (約47,840円) | 承認後12か月 | Elite Plus |
| Flying Blue | Platinum | 399米ドル (約63,840円) | 承認後12か月 | Elite Plus |
| ベトナム航空Lotusmiles | Platinum | 359米ドル (約57,440円) | 承認後12か月 | Elite Plus |
Flying Blueでは、GoldとPlatinumのどちらもSkyTeam Elite Plusです。
したがって、最初の12か月に限って見れば、国際線のラウンジ、優先チェックイン、優先搭乗、手荷物の優遇といったアライアンス共通特典はGoldでも受けられます。
ただし、これは最初の12か月だけを比べた場合の話です。
Flying Blueの公開規定では、現在の資格を維持するXPへ届かなければ1段階下へ降格し、新しい資格期間が12か月始まります。
そのため、299米ドルのGoldを選んでXPが足りなければ、2年目はSilverとなり、Elite Plusのラウンジ特典は終了します。
一方、399米ドルのPlatinumなら2年目はGoldとなるため、Elite Plusとラウンジ特典が続きます。
1年目だけならGoldが最安。2年目もSkyTeam便を利用するなら、追加100米ドルでPlatinumを選ぶ価値が高いというのが、今回の比較で最も重要な結論です。
ベトナム航空をよく利用する人、ANAとベトナム航空のコードシェア便を使う人、Lotusmilesの独自特典を重視する人には359米ドルのLotusmiles Platinumが合っています。
ANA SFCがFlying Blue Platinumへの対象資格になっている
Flying Blueのステータスマッチは、日本居住者も対象です。
公式FAQの対応表では、ANAマイレージクラブの資格が次のように扱われています。
| ANAの資格 | Flying Blueの対応資格 |
|---|---|
| ブロンズ | Silver |
| プラチナ | Gold |
| ダイヤモンド | Platinum |
| スーパーフライヤーズ(SFC) | Platinum |
ここで驚くのが、ANAスーパーフライヤーズ会員がFlying Blue Platinumへの対応資格として明記されていることです。
通常、SFCはANAのクレジットカードを保有し続けることで維持できる資格です。
毎年の搭乗実績で更新するANA ダイヤモンドとは性質が異なりますが、Flying Blueの公開表ではPlatinum側に掲載されています。
さらに、Platinumへ対応する資格を持つ申請者は、申請時にFlying Blue GoldまたはPlatinumを選べると案内されています。
日本在住者向けの申請料金は次のとおりです。
- Flying Blue Silver:99米ドル
- Flying Blue Gold:299米ドル
- Flying Blue Platinum:399米ドル
承認されると資格は12か月有効です。Flying Blueは、申請書類の提出後3営業日以内を目安に審査結果を通知し、承認後は最大5営業日で新しい資格をアカウントへ反映すると案内しています。
参照: Flying Blue Status Match FAQ / Flying Blue Status Match Terms & Conditions
Flying Blue GoldでもSkyTeam Elite Plusになる
「せっかくSFCから移すならPlatinumの方が良い」と考えたくなりますが、最初の1年間だけを見れば、SkyTeam共通特典はGoldでも十分です。
Flying Blueでは、Gold、Platinum、UltimateがSkyTeam Elite Plusに相当します。
SkyTeam Elite Plusになると、同日中にSkyTeam加盟航空会社が運航する国際線へ搭乗する際、エコノミークラス利用でも対象ラウンジへ入れます。さらに、同じ便を利用する同行者1名も招待できます。
主な共通特典は次のとおりです。
- SkyTeam加盟航空会社の国際線利用時に対象ラウンジへ入室
- 同じ便を利用する同行者1名をラウンジへ招待
- SkyPriorityカウンターでの優先チェックイン
- 優先搭乗
- 優先手荷物受け取り
- 追加手荷物
- 対象空港での優先保安検査・出入国審査

最初の12か月だけラウンジを使うなら、Flying Blue PlatinumではなくGoldを選ぶことで100米ドル安くなります。
プログラム内の名称ではGoldでも、アライアンス資格としては最上位のElite Plusです。
ただし、2年目まで含めるとPlatinumの方が有利になるため、料金だけで即決しないようにしましょう。
ただし、ラウンジへ入れるのは原則としてSkyTeam加盟航空会社が運航する同日国際線を利用するときです。
ステータスカードだけを見せて、航空会社や搭乗便に関係なくラウンジへ入れるわけではありません。
参照: SkyTeam Lounge Access FAQ / SkyTeam Lounges / Flying Blueのラウンジ案内
Platinumなら2年目はGoldへ|ラウンジ特典がもう1年続く
今回、最も重要なのがFlying Blueの資格終了時の扱いです。
ステータスマッチのFAQでは、承認によって得られる資格は12か月有効で、その後も同じ資格を維持するには通常のプログラム要件を満たす必要があると案内されています。
一方、Flying Blue本体の資格規定では、資格期間の終了までに現在のレベルを維持するためのXPへ届かなかった場合、資格は一度に失われるのではなく、1段階だけダウングレードされます。
新しいレベルでの資格期間は、そこから12か月です。
この2つの規定を組み合わせると、ANA SFCからPlatinumへマッチした場合は次の流れになります。
| 期間 | Flying Blue資格 | SkyTeam資格 | 国際線ラウンジ |
|---|---|---|---|
| 1年目 | Platinum | Elite Plus | 対象便で利用可能 |
| 2年目 | Gold | Elite Plus | 対象便で引き続き利用可能 |

Platinumのステータス維持に必要なXP(Experience Points)へ届かなければ、1年目の終了後にGoldへ降格します。しかし、Flying Blue GoldもSkyTeam Elite Plusです。
したがって、SkyTeam加盟航空会社が運航する同日国際線などの利用条件を満たせば、2年目も本人と同行者1名のラウンジアクセスを維持できます。
一方、最初からGoldへ299米ドルでマッチし、Gold維持に必要なXPへ届かなかった場合は、2年目にSilverへ降格します。
SilverはSkyTeam EliteでありElite Plusではないため、ステータスに基づく国際線ラウンジ特典は原則として続きません。
つまり、両者の違いは次のようになります。
- Flying Blue Gold:299米ドル
初期費用を抑えて、Elite Plusを12か月使いたい人向け - Flying Blue Platinum:399米ドル
通常の1段階降格ルールを利用し、2年目もGoldとしてElite Plusを使いたい人向け
PlatinumはGoldより100米ドル高いものの、通常ルールのまま2年間使い切れれば、単純計算では1年あたり199.50米ドルです。
ラウンジが目的でも、2年目にSkyTeam便へ乗る予定があるなら、むしろPlatinumの方が費用対効果は高くなります。
ただし、ステータスマッチ自体が保証しているのは、あくまで最初のPlatinum資格12か月です。
2年目のGoldは、Flying Blueの通常の資格更新・降格規定によるものです。公開後にルールが変更される可能性もあるため、申請前と初年度の資格終了前に最新条件を確認してください。
参照: Flying Blue Status Match FAQ / Flying BlueのステータスとXP
ベトナム航空ではSFCからLotusmiles Platinumへ
もうひとつの選択肢が、ベトナム航空Lotusmilesのステータスマッチです。
こちらも日本居住者が対象で、公式の対応表にはANAの資格が次のように掲載されています。
| ANAの資格 | Lotusmilesの対応資格 |
|---|---|
| ブロンズ | Titanium |
| プラチナ | Gold |
| ダイヤモンド | Platinum |
| スーパーフライヤーズ(SFC) | Platinum |
SFCから申請できるLotusmiles Platinumの料金は359米ドルです。
Flying Blue Platinumより40米ドル安く、承認後の資格は同じく12か月。Lotusmiles PlatinumはSkyTeam Elite Plusに相当します。
ベトナム航空公式では、Platinum会員について、SkyTeam国際線利用時のラウンジアクセス、同行者1名、SkyPriority、追加手荷物、優先搭乗などを案内しています。
さらにベトナム航空便では、ボーナスマイル、座席やチェックインの優遇など、Lotusmiles独自の特典も用意されています。
日本とホーチミン、ハノイ、ダナンを頻繁に往復する人や、ベトナム航空を起点に東南アジア・欧州へ向かう人なら、Flying BlueよりLotusmilesの方が使いやすい場合があります。
ベトナム航空を実際に利用した際の搭乗記は、関連記事「ベトナム航空エコノミークラスで成田〜ホーチミン往復」でも紹介しています。

参照: Lotusmiles Status Match FAQ / Lotusmiles Status Match Terms & Conditions / Lotusmiles Platinumの特典
299ドル・359ドル・399ドルのどれを選ぶべきか
3つの選択肢は、単純に高い資格を選べば良いわけではありません。
1年間だけならFlying Blue Gold
最も分かりやすいのがFlying Blue Goldです。
299米ドルでSkyTeam Elite Plusを12か月持てるため、対象期間中にSkyTeamの国際線へ複数回乗る人なら検討しやすい価格です。
例えば、1米ドル=160円で計算すると約47,840円です。本人と同行者が旅行のたびにラウンジを利用でき、優先チェックインや追加手荷物も活用できるなら、旅行回数によっては十分に元を取りやすくなります。
逆に、今後1年間にSkyTeam便へ1回しか乗らないのであれば、ラウンジ目的だけで4万7,000円程度を払う必要はありません。
また、XPが足りないまま資格期間を終えると、2年目はSilverへ降格します。2年目もラウンジを使う可能性があるなら、Goldの「安さ」だけで選ばない方がよいでしょう。
2年目もラウンジを使うならFlying Blue Platinum
Flying Blue Platinumは399米ドルです。1米ドル=160円で計算すると、約63,840円です。
SkyTeam Elite Plusとしての基本的な空港特典はGoldでも得られます。しかし、Platinumなら維持XPへ届かなくても、通常は2年目にGoldへ1段階だけ降格します。
エールフランスやKLMを繰り返し利用する人、Flying Blueへマイルを集約する人はもちろん、今後2年間にSkyTeam便を利用する予定がある人にも有力です。
単に「Platinum」という名称だけで選ぶのではなく、2年目のラウンジ利用まで含めて、プラスアルファ100米ドルの価値をしっかり判断したいところです。
ベトナム航空中心ならLotusmiles Platinum
Lotusmiles Platinumは359米ドル。1米ドル=160円なら約57,440円です。
Flying Blue Goldより60米ドル高いものの、ベトナム航空独自のPlatinum特典を受けられます。
日本からベトナムへ向かう便を使う人には、対象航空会社と保有資格が一致する分、空港で説明しやすいという利点もあります。
ホーチミンやハノイを経由して東南アジア、欧州、オーストラリアへ向かう旅行を組むなら、相性の良い選択肢です。
なお、ANAマイルでベトナム航空の特典航空券を発券する選択肢は、過去の記事「燃油サーチャージ無料の特典航空券は救世主になるか」でも検証していますので参考にしてみてください。

申請前に知っておきたい5つの注意点
一見すると「SFCを見せて料金を払えば終わり」に見えますが、申請前に確認したい点があります。
1. 申請すれば必ず承認されるわけではない
どちらのステータスマッチも承認制です。
申請者の氏名、居住国、本人確認書類、ANAの資格証明などが審査されます。SFCが対応表へ掲載されていても、申請内容に不備があれば承認されない可能性があります。
2. 料金は申請前の最終画面で再確認する
料金は地域や資格によって異なり、変更される場合があります。
この記事では2026年7月30日に公開FAQと規約で確認できた金額を記載していますが、決済前に表示される金額を必ず確認してください。
3. 1人1回で、次回は使えない可能性がある
Flying Blue、Lotusmilesともに、今回のキャンペーンで認められるステータスマッチは1人1回です。
「とりあえず今申請しておく」より、Goldなら今後12か月、Flying Blue Platinumなら2年目のGold期間まで見渡して、SkyTeam便を多く利用するタイミングに合わせた方が価値を出しやすくなります。
4. 虚偽など不正は避けること
虚偽の証明や画像加工はもちろん禁止です。SFC本人の名義、Flying BlueまたはLotusmilesの登録名、本人確認書類の氏名を一致させて申請する必要があります。
5. キャンペーンは予告なく終わる
どちらも明確な終了日を固定していません。
今すぐ使う予定がないのに焦って申し込む必要はありませんが、半年後も同じ条件で残っている保証はありません。旅行予定とキャンペーン継続状況の両方を見て判断しましょう。
SFCそのものの価値は失わない
今回のステータスマッチは、ANA SFCを手放してSkyTeamへ移籍する制度ではありません。
承認後もSFCはそのまま残り、Flying BlueまたはLotusmilesの資格が追加されます。
つまり、SFCによるStar Alliance Goldと、ステータスマッチで得るSkyTeam Elite Plusを同時に持てます。
スターアライアンス便ではSFC、スカイチーム便ではFlying Blue GoldやLotusmiles Platinumと使い分けられるため、旅行先や航空券価格に合わせて航空会社を選びやすくなります。
これまでSFC修行をした人にとって、過去に獲得した資格から新しい価値を引き出せる仕組みと言えます。
まとめ|SFCがあれば、空の選択肢をもうひとつ増やせる
ANA SFCから、Flying Blue PlatinumまたはLotusmiles Platinumへ申請できる有料ステータスマッチが、日本在住者にも開放されています。
さらにFlying BlueではGoldを選択でき、299米ドルで12か月のSkyTeam Elite Plusを持てます。
1年間だけ国際線ラウンジとSkyPriorityを使うならFlying Blue Gold。一方、399米ドルのPlatinumを選んで維持XPへ届かなければ、通常は2年目にGoldへ1段階ダウンします。
GoldもElite Plusなので、2年目もラウンジ特典が続くのが大きな違いです。
ベトナム航空を中心に旅を組むならLotusmiles Platinumも候補です。
ステータスは持っているだけでは価値にならないため、今後1〜2年間に利用するSkyTeam便の回数、同行者の有無、出発空港の対象ラウンジを確認してから申し込むのが正解です。
SFCでスターアライアンス、今回のステータスマッチでスカイチーム。
2つのアライアンスを横断できれば、航空券の価格や路線に縛られにくくなり、旅の組み立て方はかなり自由になります。
一度きりの権利だからこそ、次の海外旅行が決まったタイミングで上手に使いたい制度です。










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