『当機は羽田空港に引き返します』
まさか、自分が乗っている飛行機でこんなアナウンスを聞くことになるとは思いませんでした。
2026年10月1日、ANAの羽田発ソウル・金浦行きNH861便に搭乗したところ、機材トラブルで羽田空港へ引き返すことに。

「1回目のNH861搭乗時。この時はまさか引き返すとは…」
結局、ソウルへの到着は約8時間遅れ。ところが、再出発では思いもよらない出来事が待っていました。
今回は、ANA便が引き返した当日の様子から、遅延補償や旅行保険、再出発までの体験を紹介します。
フライト当日|虹に見送られ、順調にソウルへ出発のはずが、、、
今回のソウル旅行は、仕事ではなく完全な旅行ですので気楽な気分でした。
羽田空港には朝早く6時30分頃に到着しましたが、人はそれなりにいるものの、そこまで混雑していませんでした。
チェックインはオンラインで済ませていたので、自動手荷物預け機でスーツケースを預け、そのまま保安検査と出国審査へ。
空港に到着してから20分ほどで出国できました。
出国後はラウンジで少し過ごし、搭乗時間が近づいた8時10分頃にゲートへ向かいました。
優先搭乗の列は、グループ1(ANA ダイヤモンド)が十数人、グループ2(ビジネスクラス・SFC等)が30人弱といったところでしょうか。
今回の機体ではビジネスクラスが42席なので、グループ2も多少多いくらいの印象に見えました。
客層としては、ビジネス目的と思われる方もいれば、観光客もいて、半々くらいの印象でした。
そして搭乗ゲートから外を見ると、なんと飛行機の向こうに虹が!

「これは幸先がいいな」
実は今回、出発前から台風26号の進路を気にしていました。
進路次第ではソウル旅行をキャンセルするか、日程を変更する必要があるかもしれないと思っていたからです。
幸い台風は東側の海上へ進み、予定どおり出発できることに。
しかも虹まで見られたので、今回は良い旅行になりそうだと思っていました。
この時は、まさか数時間後に同じ羽田空港へ戻ってくるとは、想像もしていませんでした。
機内では映画「トイ・ストーリー5」を鑑賞
搭乗から離陸までは特に問題もなく、フライトは順調にスタートしました。
せっかくの観光旅行なので、今回は機内エンターテインメントで映画を見ることにしました。
選んだのは、ちょうど10月からANAの国際線の機内エンターテインメントに登場したばかりの「トイ・ストーリー5」です。
普段のフライトではニュースを見るか、クラシックを聴いて過ごすことが多いので、映画を見るのは自分としてもちょっと新鮮です。
その後は機内食もいただき、いつもと変わらないフライトを楽しんでいました。
ところが、このあと事態は急変します。
飛行中に突然のアナウンス!ANAのNH861便が羽田へ引き返し
機内食を食べ終わる頃だったと思います。
飛行機が島根県を過ぎたあたりで、突然アナウンスが入りました。
『凍結防止装置が故障し、雲の中を飛行することができません』
『そのため、当機は羽田空港に引き返します』
※アナウンスは当時の記憶をもとに再現しており、実際の表現とは異なる場合があります。
「えっ、嘘でしょ!?」と思わず心の中で叫んでしまいました。
これまで多くの飛行機に乗ってきましたが、出発した空港へ引き返す経験は初めてです。
座席のモニターでフライトマップを確認すると、確かに飛行機が方向転換し、羽田空港へ戻り始めていました。
周りを見ると、機内Wi-Fiに接続して、別のルートを模索しようとする方もいらっしゃいました。
私もWi-Fiに接続しようとしましたが、残念ながらうまくつながりませんでした。
とはいえ、ここでジタバタしても仕方ありません。
とりあえず、途中だった「トイ・ストーリー5」の続きを見ることにしました。
そして、羽田空港に戻る頃には、ちょうど映画もエンディングを迎えていました。
まさかソウルに着く前に羽田へ戻ってきて、映画だけは最後まで見られるとは、、、

飛行機は無事に羽田空港へ着陸。
朝8時40分に出発したのに、11時頃には羽田に戻ってきました。
しかも到着したのは、出発時と同じ66番ゲート。
さっきまでここからソウルへ向かったはずなのに、同じ場所に戻ってくるというのは、なんとも不思議な感覚でした。

「ANAアプリ上では旅程がTBD(To Be Determined:未定)に」
羽田に戻って再出発は16時!まずはアメックスに連絡
羽田に戻ると、ANAから再出発についてのアナウンスがありました。
新しい出発予定時刻は16時。
さらに、補償に関する案内もあり、メールでは機材変更についても通知が届いていました。
到着後、すぐにグランドスタッフのもとへ向かう人もいました。
特にスーツ姿の方は対応が早く、スタッフと何やら話し込んでいます。
おそらく、他社便への振り替えや今後の予定について相談されていたのではないかと思います。
午後に商談・視察など予定があれば、8時間近い遅延は相当厳しいはずです。
幸い、私には当日どうしても外せない予定があったわけではありません。
そのため、ANAの再出発便をそのまま利用することにしました。
アメックス・プラチナの航空便遅延補償は使える?
引き返しと大幅な遅延が分かった時点で、私がすぐに連絡したのはアメリカン・エキスプレスでした。
私はアメックス・プラチナを保有しているので、今回のようなケースでも付帯する旅行保険が使えるのではないかと思ったからです。
電話で事情を説明し、航空便遅延費用補償の対象になるか確認しました。
すると、今回のケースでも補償を受けられる見込みとの案内がありました。
条件に該当すれば、遅延によって発生した食事代などを補償してもらえる可能性があります。
もちろん、実際に保険金が支払われるかは、申請内容や保険会社の審査次第です。
こちらの記事を執筆している時点では、まだ保険金の請求手続きを進めているところです。
無事に保険金が支払われたら、別記事にまとめようと思っています。
飛行機の引き返しは残念でしたが、こういう時に旅行保険のありがたさを感じますね。
昼食を済ませ、ANAラウンジで再出発を待つ
朝の機内食を食べたばかりでしたが、少しお腹が空いてきました。
そこで空港のレストランで昼食を取ることにしました。

「昼食後、エアージャパン塗装のB787を発見。なおカバーとエンジンが()」
食事を済ませたあとは、ANAのプラチナステータスを保有しているので、ANAラウンジで再出発を待つことにしました。
すると、ラウンジから外を眺めていた時に、ある飛行機が目に入りました。
「ポケモンジェット 緑」です。

2026年9月18日に運航を開始したばかりの特別塗装機で、まだ就航して間もないタイミングでした。
これまで何度も飛行機に乗ってきたものの、こうした特別塗装機にはなかなかご縁がありませんでした。
「いつか乗ってみたいな」と、そんなことを考えながら眺めていました。
まさか、このあと数十分でその願いが叶うとは思いもしませんでした。
再出発便がまさかのポケモンジェット!思わぬ幸運が
再出発は16時の予定だったので、15時頃にラウンジを出て搭乗ゲートへ向かいました。
すると、ゲートに止まっている機体を見て驚きました。
「えっ、さっきのポケモンジェットじゃないか!」
そうです。
ラウンジから眺めていた「ポケモンジェット 緑」が、なんと今回の再出発便に使われることになっていたのです。

ANAから機材変更のメールは届いていましたが、まさかポケモンジェットになるとは!
以前、ソウル線に国内線仕様のB787が投入されたケースもあったので、今回も国内線機材でソウルへ向かうような珍しい展開を想像していました。
それだけに、これは素直にうれしかったです。
引き返しで旅行の予定は大きく変わってしまいましたが、予想外のところでちょっとした幸運が舞い込んできました。
機内もポケモン仕様!ヘッドレストカバーまで特別デザインに
搭乗ゲートには10人近いグランドスタッフが集まり、準備を進めていました。
普段の国際線の搭乗ゲートでは、これほど多くのスタッフを見かけることもあまりありません。
イレギュラーな運航だからこそ、スタッフの皆さんも大変だったと思います。
そして、いよいよ搭乗。
機内に入ると、エコノミークラスの座席にはポケモン仕様のヘッドレストカバーが付いていました。

特別塗装だけではなく、機内にもポケモンが取り入れられているのはいいですね。
今度こそ無事にソウルへ着いてほしい。
そんな思いで、再び座席に座りました。
まさかの機内食2回目!しかも同じメニュー
再出発便も離陸はスムーズでした。
そして驚いたことに、再出発便でも機内食が提供されました。
実は今回、私は特別機内食としてベジタリアンミールを事前に予約していました。
最初の便でもベジタリアンミールをいただいたのですが、なんと再出発便でも同じメニューが登場。
つまり、同じ日に同じ機内食を2回食べることになったわけです(笑)。

「ベジタリアンミール」
通常の機内食も、見たところ最初の便と同じ鶏の照り焼き丼でした。
後から聞いた話では、後続の羽田発ソウル行きの便では機内食の提供がなかったそうです。
別途補償が案内されたとのことですが、ちょっと複雑な気持ちです。
それにしても、同じ日に同じANAの国際線機内食を2回いただくとは、これも初めての経験でした。
さらに、搭乗の記念として「ポケモンジェット 緑」のシールもいただきました。

思わぬ形で乗ることになったポケモンジェット。
遅延は残念でしたが、これは良い記念になりました。
ソウル・金浦空港には18時45分到着!約8時間遅れの旅行に
再出発便は16時過ぎに羽田を出発し、ソウル・金浦空港には18時45分に到着しました。

NH861便の本来の到着予定時刻は11時05分だったため、約7時間40分の遅延です。
韓国の自動出入国審査システム「SeS」の登録していたので、入国は自動ゲートでスムーズに済ませられました。
空港への到着からそれほど時間もかからず、19時頃ようやく韓国へ入国できました。
当初の予定では昼前に金浦空港へ到着し、午後からソウルを楽しむはずでした。それが、気づけばもう夜です。
当然、予定していたプランは変更することになりました。
それでも今回は、旅行保険について確認できたり、まさかのポケモンジェットに搭乗できたりと、個人的にはなかなか忘れられない一日になりました。
何より、こうして記事のネタとしてはかなり美味しかったです笑。
ANA便が引き返したら、どう動くのがよかったのか?
今回は予定に余裕があったので、そのままANAの再出発便を利用しました。
ただ、同じ便に乗っていた人の中には、どうしても当日中に予定をこなさなければならない方もいたはずです。
今回の状況で、ほかにどんな選択肢があったのかも少し考えてみました。
出張の場合|他社便に振り替えても間に合った?
NH861便が予定どおり運航していれば、金浦空港には11時05分に到着していました。
午後に商談や視察、打ち合わせを入れていた方もいらっしゃったかもしれません。
ところが、羽田に戻った時点で時刻は11時頃でした。
そこから大韓航空やアシアナ航空の羽田発金浦行きへ変更しようとしても、12時台の便ではチェックインの締め切りや空席の問題があり、現実的にはかなり厳しそうです。
その次の選択肢としては、15時35分羽田発のJAL便もありました。
ただ、ANAの再出発も16時予定だったので、JALに変更したところで到着時間に大きな差はなかったかもしれません。
もちろん、当日の空席状況や振り替えの可否によっても変わります。
成田空港に移動して、LCCなどで仁川空港へ向かう方法も考えられますが、羽田から成田までの移動時間がかかります。
さらに仁川空港からソウル市内へ向かう時間も考えると、必ずしも早く到着できるとは限りません。
今回に限っていえば、急いで別の航空会社に変更するより、ANAの再出発を待つ方がよかった可能性もあります。
ただし、当日の予定や航空会社側の案内によって判断は変わるので、まずはグランドスタッフに相談するのがよさそうです。
観光の場合|美容クリニックなどの予約があったら大変
観光旅行でも、予定が大きく狂ってしまうことがあります。
例えば韓国旅行で、到着した日の午後に美容クリニックを予約していた場合です。
日本では公共交通機関の遅延などを理由に、予約変更やキャンセルに柔軟に対応してくれるクリニックもあります。
韓国でも航空便の遅延や欠航を考慮してくれるところはありますが、必ず無料で変更・キャンセルできるとは限りません。
特に施術内容や予約時の条件によって対応が変わるので、飛行機の遅延が分かった段階で早めに連絡した方がよさそうです。
海外旅行で飛行機が遅延した時、用意しておいてよかったもの
今回の引き返しを経験して、海外旅行では万一のトラブルに備えておくことの大切さを改めて実感しました。
特に、次の3つは用意しておくと、突然のトラブルでも気持ちに余裕を持って対応できると思います。
① 海外旅行保険
今回は機材の不具合で羽田空港に引き返し、大幅に遅延することになりました。
こうしたケースでは、クレジットカードに付帯する航空便遅延費用補償で食事代などが補償される場合があります。
ただし、すべてのクレジットカードに航空便遅延補償が付いているわけではなく、補償内容や適用条件もカードによって異なります。
旅行保険については、クレジットカードの付帯保険で十分と考える人もいれば、別途海外旅行保険に加入する人もいるでしょう。
私自身、全ての旅行で民間の海外旅行保険に加入する必要があるとは思っていません。
それでも、海外での治療費用から航空便の遅延まで、幅広くカバーできるクレジットカードを1枚持っておくと、いざという時の大きな安心材料になります。
また、以前はカードを持っているだけで旅行保険が適用される「自動付帯」のカードが多くありましたが、近年は旅行代金などをカードで決済することが条件となる「利用付帯」へ移行するケースも増えています。
利用付帯の適用条件や注意点については、過去の記事でもまとめていますので、ぜひご覧ください。

② 航空会社のステータス・プライオリティパス
今回、羽田空港に引き返してから再出発まで、ANAラウンジで過ごせたのは本当にありがたかったです。
飛行機が大幅に遅延した時でも、航空会社の上級会員資格やプライオリティパスを持っていれば、空港ラウンジで待つことができます。
ラウンジによっては食事や飲み物も用意されているので、長時間の待ち時間もずいぶん楽になります。
空港の椅子でじっと待つか、ラウンジでアルコールでも楽しみながら待つか。
こういう時ほど、ラウンジを使えるありがたさを感じます。
ただし、空港やターミナル、搭乗便によって利用できるラウンジは異なります。
③ プランB、プランCを考えておく
今回は機材の不具合による引き返しでしたが、海外旅行ではいつ何が起こるか分かりません。
実は今回の旅行では、出発前から台風26号の進路を気にしていました。
場合によっては日程を変更することも考えていましたし、帰国便が欠航した場合に備えて、現地で延泊するホテルについても考えていました。
まさか台風ではなく、機材トラブルで引き返すことになるとは思いませんでしたが。
もちろん、事前にすべてのトラブルを想定するのは無理な話です。
それでも、別のホテルや他社便を軽く調べておくだけで、実際にトラブルが起きた時の対応は変わってきます。
プランB、場合によってはプランCまで頭の片隅に置いておくと、こうした場面でも少し落ち着いて行動できるのではないかと思います。
まとめ:ANAの引き返しで約8時間遅延。それでも忘れられないソウル旅行に
今回のANA NH861便では、まさかの機材トラブルで羽田空港へ引き返すことになりました。
これまで何度も飛行機に乗ってきましたが、こうした経験は初めてです。
再出発まで長時間待つことになり、ソウルでの予定も変更することになりました。
それでも、再出発便が「ポケモンジェット 緑」になるという、うれしいサプライズまでありました。
ラウンジの窓から見かけて「いつか乗ってみたいな」と思っていた飛行機に、まさかその日のうちに乗ることになるとは思ってもいませんでした。
無論、何より大切なことは安全に目的地まで到着できることです。
今回は大きなトラブルに発展することなく、無事にソウルへ到着できてよかったと思っています。
今回のイレギュラーな運航に対応してくださったANAのスタッフの皆さまには、改めて感謝したいと思います。
なお、航空便遅延の補償については、実際に保険金が支払われたら、改めて記事にしようと思っています。
皆さまも飛行機が引き返した経験はありますか?
できればあまり経験したくないトラブルですが、今回はなかなか貴重な体験になりました。
何より、思いがけずポケモンジェットに乗れたのは本当にラッキーでした笑。











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