2026年2月17日、IHGが2025年12月31日までの通期業績を発表しました。
今回の発表の中で、IHGがRevolutおよびVisaと提携し、IHG One Rewardsのデビットカードを発行することが明らかになりました。
早ければ2026年後半にローンチされる予定です。
下記が通期業績に関する資料の中で、新デビットカードに関して言及していた箇所です。

Separately, we have recently signed a new UK co-branded IHG One Rewards debit card agreement with Revolut, alongside Visa, with card products scheduled to be launched later this year. Further co-brand priority growth markets are targeted for future years.
(なお当社は、英国においてRevolutおよびVisaと提携し、IHG One Rewardsの新たなコブランド・デビットカード契約を最近締結しました。カード商品は本年後半に発売予定です。
さらに今後は、他の優先成長市場においてもコブランド展開を進めていく計画です。)
引用資料:「Full Year Results for the year to 31 December 2025 (2025年12月31日までの通期業績) (2026年2月17日:IHG)」
https://www.ihgplc.com/en/news-and-media/news-releases/2026/full-year-results-for-the-year-to-31-dec-2025
IHG One Rewards デビットカードとは?
現時点でIHGがRevolut・Visaと提携することが決まっていますが、カードの詳細は発表されていません。
ただし、
- Visaブランド
- Revolutと提携
- IHG One Rewardsと連動
という点から、「利用額に応じてIHGポイントが貯まるデビットカード」になる可能性があると考えられます。
なぜRevolutなのか|欧州市場再進出の背景
IHGはかつて英国市場でCreationと提携し、IHGのクレジットカードを発行していました。
Creationは、英国を拠点とするクレジットカード会社です。しかし2023年6月にIHGとの提携は終了しています。
それ以降、IHGは欧州市場で自社提携カードを持たない状態が続いていました。
今回Revolutと組むことで、
- 英国市場
- 欧州市場
でのカード戦略を再始動させる形になります。
Revolutとは?なぜIHGと相性が良いのか
Revolutは英国発のフィンテック企業で、欧州を中心に急成長しているデジタル金融サービスです。
スマートフォンのアプリ上でアカウントを開設でき、複数の外貨を保有・両替・送金できるほか、デビットカードの発行も可能です。
日本在住者でも口座開設ができます。
Revolutの最大の特徴は、「海外利用に強い」という点です。
- 為替手数料が低水準
- 実勢に近い為替レート
- 1つのアカウントで複数通貨を管理可能
- 海外事務手数料が無料
海外旅行中、日本発行のクレジットカードで現地の通貨で決済すると、為替手数料や海外事務手数料が上乗せされ、思っていたよりも支払額が高くなるというケースがよくあります。
一方、Revolutではあらかじめ外貨を保有しておき、デビットカードで現地通貨によって決済が可能です。
為替コストを抑えられるケースも多く、海外旅行者との相性が非常に良いサービスといえます。
IHGは世界中にホテルを展開するグローバルブランドです。
今回、Revolutと組むことで、
- 国境をまたいで移動する旅行者にリーチ
- 欧州を中心とした世界各国のRevolutユーザーへのアプローチ
- デジタルサービスに慣れた若年層の取り込み
といった効果が期待できます。
Revolutはすでに欧州・英国だけでなく、日本を含む複数地域でユーザー基盤を持っています。
IHGにとって今回の提携は、既存会員の囲い込みにとどまらず、グローバルな新規顧客を広げるチャンスになる可能性もあります。
アメリカ中心だったIHGのカード戦略
IHGはアメリカ市場では、アメリカの金融機関Chaseと提携してクレジットカードを発行しています。
代表的なものは、
- IHG One Rewards Premier Credit Card
- Chase Sapphire Reserve
- United Club SM Card
などで、IHGのステータス付与(カード保有によるプラチナステータスの自動付与)などが組み込まれています。
ただし、Chaseで発行されるカードは基本的にアメリカ在住者向けです。
一方、ライバルのマリオットやヒルトンはアメックスと提携し、複数の国でカード展開を行っています。
それに比べると、IHGのカード戦略はアメリカ市場にやや依存している構図でした。
今回のRevolutとの提携は、その構図を変える可能性があります。
アメリカ以外の市場、とくに欧州を中心とした地域で、再び金融サービスを軸に会員接点を広げようとしている動きと見ることができます。
日本で発行される可能性は?
現時点では、IHG One Rewards デビットカードについて
- 発行対象国
- 日本に住んでいる人の発行可否
- 特典内容
すべて未定です。
Revolutは日本でも展開していますので、日本人も新たなデビットカードを作成できる可能性はゼロではありません。
ただし、IHGがどこまで対象地域を広げるかは不明です。
IHGの戦略として見るべき点
今回のIHGの動きは、単なるカード発行ではありません。
これまでIHGの提携カード戦略は、実質的にアメリカ市場中心でした。
一方で欧州市場では、Creationとの提携終了後、明確なカード展開がありませんでした。
今回Revolutと組んだことで、IHGは欧州をはじめとする「アメリカ以外」の市場で再び金融サービスを軸に会員基盤を広げようとしていると見ることができます。
また、クレジットカードではなくデビットカードという形を選んだ点も重要です。
クレジットカードは国ごとに審査基準や規制が異なり、国境をまたぐ展開にはハードルがあります。
一方、デビットカードであれば比較的発行しやすく、若年層やクレジットヒストリーの少ない層にも広げやすいです。
Revolutは複数通貨対応や海外決済に強みを持つフィンテック企業です。
IHGがRevolutと組むことで、“旅行者層”というIHGと親和性の高いユーザー層に、よりダイレクトにリーチできる可能性があります。
つまり今回の提携は、単なるカード追加ではなく、IHGの会員獲得戦略の新フェーズとも言える動きです。
まとめ|IHGのカード戦略は新フェーズへ
IHG One Rewardsのデビットカードは、
- 2026年後半ローンチ予定
- Revolut・Visaと提携
- 欧州市場を中心に展開の可能性
詳細はまだ不明ですが、IHGがアメリカ以外で本格的にカード戦略を再構築する兆しと言えます。
日本発行の有無や特典内容など、今後のアップデートに注目です。





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